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熊野市の土砂災害対策工事とは?砂防堰堤と護岸工事で実現する安全な街

近年、全国各地で激甚化する自然災害により、土砂災害対策の重要性がますます高まっています。特に山間部が多い三重県熊野市では、豪雨による土石流や急傾斜地の崩壊といった土砂災害から住民の生命と財産を守るための対策工事が不可欠です。この記事では、土砂災害対策の要となる砂防堰堤と護岸工事について、その仕組みや効果を詳しく解説していきます。

 

 

三重県熊野市に拠点を置く株式会社川上組は、創業から70年以上にわたり地域の安全と発展を支える土木工事・建築工事を手がけています。砂防堰堤工事や護岸工事といった土砂災害対策工事において豊富な実績を持ち、ISO認証を取得した高い品質管理体制のもと、地域住民の皆様の安全な暮らしを守る重要なインフラ整備に取り組んでいます。

 

土砂災害対策工事とは


土砂災害対策工事は、土石流や急傾斜地の崩壊、地すべりなどの土砂災害から住民の生命と財産を守るために実施される重要な公共工事です。これらの工事は、災害の発生を未然に防ぐ「予防的対策」と、災害発生時の被害を最小限に抑える「減災対策」の両面から地域の安全性を高める役割を担っています。

 

熊野市の土砂災害リスク

三重県では、平成13年度の調査において土石流危険渓流5,648渓流、地すべり危険箇所87箇所、急傾斜地崩壊危険箇所10,473箇所が確認されており、全国でも土砂災害のリスクが高い地域の一つです。特に熊野市は山間部が多く、急峻な地形と豊富な降水量により、土砂災害のリスクが常に存在しています。

 

令和6年には全国で1,433件の土砂災害が発生し、統計開始以降の平均発生件数(1,108件)を大幅に上回る状況となっており、土砂災害対策の重要性がますます高まっています。

災害種別
三重県内箇所数
主な特徴
土石流危険渓流
5,648渓流
山腹の土砂が水と一体となって流下
地すべり危険箇所
87箇所
比較的緩やかな斜面の土塊が移動
急傾斜地崩壊危険箇所
10,473箇所
急な斜面が突然崩れ落ちる現象

「参照:三重県防災砂防課」

 

土砂災害の種類と特徴

土砂災害は主に「土石流」「地すべり」「がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)」の3つに分類されます。それぞれ発生メカニズムや被害の特徴が異なるため、地域の地形や地質に応じた適切な対策工事を実施することが重要です。

 

特に熊野市のような山間部では、台風や梅雨前線による集中豪雨時に土石流が発生しやすく、下流域の住宅地や農地に甚大な被害をもたらす可能性があります。このため、上流部での砂防堰堤設置による土砂捕捉と、河川沿いの護岸工事による侵食防止が重要な対策となります。

 

 

砂防堰堤の仕組みと効果

砂防堰堤は、土石流などの土砂災害から下流域を守る最も効果的な施設の一つです。山間部の渓流に設置されるコンクリート構造物で、上流から流れ出る土砂を受け止め、少しずつ下流に流すことで土砂の流出量を調節する重要な役割を担っています。

 

砂防堰堤の構造と役割

砂防堰堤には「透過型」と「不透過型」の2つのタイプがあり、設置場所の条件や目的に応じて適切なタイプが選択されます。透過型砂防堰堤は、平常時は水や小さな土砂を通し、大量の土砂が流下した際にのみ捕捉する構造となっています。一方、不透過型砂防堰堤は、土砂を完全に堰き止める構造で、より確実な土砂捕捉効果を発揮します。

 

国土交通省関東地方整備局によると、砂防堰堤は以下の3つの主要な効果を持っています。まず、土砂が堰堤にたまることで川の勾配が緩やかになり、川底や河岸が削られることを防ぎます。次に、土石流の破壊力を弱め、下流域への被害を軽減します。さらに、両岸の山すそを固定し、山の斜面の崩れを防ぐ働きも担っています。

 

重要ポイント

砂防堰堤は単に土砂を止めるだけでなく、川の勾配を緩やかにすることで恒常的な河床の安定化を図り、長期的な土砂災害リスクの軽減に貢献します。また、山腹の安定化効果により、周辺斜面での新たな崩壊発生も抑制する効果があります。

 

施工方法と技術

砂防堰堤の施工は、山間部の急峻な地形という困難な条件下で行われるため、高度な技術力と豊富な経験が必要です。まず、詳細な地質調査により地盤の安定性を確認し、堰堤の基礎となる岩盤まで掘削を行います。その後、コンクリートの打設を段階的に実施し、十分な養生期間を設けて構造物の品質を確保します。

 

近年では、ICT技術の活用により施工精度の向上と作業の安全性確保が図られています。ドローンによる測量や3次元データの活用により、従来では困難だった急峻な地形での正確な施工が可能となっています。

 

透過型砂防堰堤

特徴:スリット構造により平常時は水を通す

効果:大規模土石流時に土砂を捕捉

適用場所:渓流環境保全が重要な箇所

不透過型砂防堰堤

特徴:堰堤全体で土砂を完全捕捉

効果:確実な土砂流出制御

適用場所:土砂生産量が特に多い渓流

「参照:国土交通省関東地方整備局日光砂防事務所」

 

護岸工事による安全確保

護岸工事は、河川や海岸の岸を波や流水の侵食から保護し、洪水や高潮などの災害から内陸部を守る重要な土木工事です。熊野市のように河川が多く流れる地域では、台風や豪雨時の河川氾濫を防ぐために、適切な護岸整備が不可欠となっています。

 

護岸工事の種類と工法

護岸工事には、使用する材料や施工方法により複数の工法があります。「張り石護岸工法」は、自然石を積み上げて護岸を形成する伝統的な工法で、自然環境との調和が図れる特徴があります。「コンクリートブロック護岸工法」は、プレキャスト製品を使用することで施工期間の短縮と品質の安定化が図れます。

 

また、近年注目されているのが「多自然型護岸工法」です。この工法は、生態系への配慮を重視し、魚類の生息環境や植生の保全を図りながら治水機能を確保する手法です。熊野市のような自然豊かな地域では、観光資源でもある美しい河川環境を保全しながら安全性を確保することが重要です。

 

環境配慮型工法

現代の護岸工事では、防災機能の確保と環境保全の両立が求められています。植生護岸工法では、法面に植物を植栽することで、根系による土壌の安定化と景観の向上を同時に実現します。また、多孔質コンクリートブロックの使用により、水生生物の生息空間を確保しながら侵食防止効果を発揮する工法も採用されています。

 

熊野市は世界遺産である熊野古道を有する観光地でもあるため、護岸工事においても景観への配慮が特に重要です。地域の自然環境と調和した工法を選択することで、防災機能と地域の魅力向上を両立させることができます。

工法種別
主な特徴
適用場面
張り石護岸工法
自然石使用、景観性良好
観光地周辺、景観重視箇所
コンクリートブロック工法
施工性良好、品質安定
市街地、工期重視箇所
多自然型護岸工法
生態系配慮、環境保全
自然環境保全重要箇所

「参照:国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所」

 

今後の安全な街づくり

地球温暖化の影響により、従来の想定を超える豪雨が頻発する中、土砂災害対策はより一層重要性を増しています。熊野市では、砂防堰堤と護岸工事を組み合わせた総合的な防災対策により、住民の安全な暮らしを支えるインフラ整備を継続的に進めています。

 

今後は、ICT技術やAIを活用した予防保全型の維持管理により、既存施設の長寿命化を図るとともに、気候変動に対応した新たな技術の導入も検討されています。また、ハード対策だけでなく、避難体制の整備や住民の防災意識向上といったソフト対策との連携により、地域全体の防災力向上を図ることが重要です。

 

株式会社川上組では、創業から70年以上にわたって培った技術と経験を活かし、熊野市の安全で美しい街づくりに貢献し続けています。ISO認証による品質管理体制のもと、地域の特性を十分に理解した最適な土砂災害対策工事を提供し、次世代に安全で豊かな地域環境を継承してまいります。

 

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株式会社川上組
〒519-4324 三重県熊野市井戸町548番地の6
電話:0597-85-2343 FAX:0597-89-1894
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